米国公認会計士USCPA試験制度変更になるようですね。
まだまだ先の話ではありますが米国公認会計士USCPAの試験制度が変更になるようですね。
2017年1月度からとのことなので、今勉強されている方は絶対にその時までに通らなきゃいけませんね。私が受験生だったころも、試験制度の変更がありました。それも1教科合格していた時に変更になり、ずいぶん苦労しました。
自分のときのことを思い出してみます。
【それまで】
・BEC:MCのみ
・FAR・REG・AUD:MC+WC
私が勉強を始めたときには、BECを除いた3教科でWritten Communicationが出題されていました。そしてBECは、MCのみ。選択式の問題だけで合格できるなんて楽な科目だな、というのが初めの印象でした。
まずは弾みをつけるためにも、BECを合格しよう、ということで取り組んだ覚えがあります。
当時はまだ日本国内で受験することができず、ハワイまで行ってテストを受けていました。
そしてBECに合格。
1科目合格できた喜びは大きかったです。勉強の励みになりました。
しかし、科目合格すると18か月以内に全科目に合格しなきゃいけないEXPIREの恐怖が襲ってきました。
当時は日本で受験できるようになるなんて思ってもみなかったので、会社をどうやって休むか、そして勉強のタイミングといかに合わせるか、というのが非常に難しかったです。
期初や期末は忙しくなって有給は使えないし、勉強もはかどらない。
夏休みまで受けられないのか・・、じゃぁ2教科まとめて受験するかとなり、どっちつかずとなって両科目とも不合格、という憂き目を見ました。
そうこうしているうちに・・・試験制度変更。
【変更後:現制度】
・BEC:MC+WC
・FAR・REG・AUD:MC+TBS(Task Based Simulation)
合格しているBECだけにWritten Communicationが集約され、その他の科目には、苦手のWCがなくなった。
合格が近づいた!と思いきや、相変わらず休みが取れず受験が思うようにはかどらない。なんとか金曜日だけ休みを取り、ハワイへ木曜の夜中出発、日曜帰りという強行スケジュールを繰り返して合格を積み上げました。
しかし、18か月は予想以上にあっという間で、AUDを残して、BECがEXPIRE期限切れとなってしまいました。
その他の科目は合格し、残すは初めに合格していたBEC。
これがめっちゃ苦労しました。
試験範囲も大きく変わっていて、Written Communicationも難しい。
BECが受からないうちに次の科目がEXPIREを起こし・・・
もうイタチごっこのようでした。
Written Communicationに関しては過去の記事を参照ください。
BEC Written Communication 対策のまとめ - フィリピン・セブ財務会計研究所(旧:目指せ!米国公認会計士(U.S.CPA))
どんな風に試験制度が変わるかはまだ発表されていないようですが、私のようにもなりかねないので、試験制度が変更される前にぜひ全科目合格しておくべきです。今なら日本で受験できるので、休みの調整もそれほどではないと思います(といっても、以前は、受験のためにハワイやグアムに行ける、というインセンティブはありましたが)
合格して、まさか自分がビーチリゾート的なセブで働くとは。。。思ってもみませんでした。試験に合格すると、きっと何かが変わる気がします。それを信じて頑張ってみてください。
Mabuhay!
リタイアメントビザ・フィリピン永住権を取得するぞ②
フィリピンリタイアメントビザ取得に必要なものは下記の通り。
- パスポート
- 犯罪経歴証明書(警察証明書)
- 預託金(2万米ドル)
- 預託先銀行への送金依頼書原本
- 戸籍謄本
すでに持っているものは、パスポートのみ・・・
まずは、犯罪経歴証明書(警察証明書)を取得するべし。
犯罪経歴証明書(警察証明書)とは、犯罪履歴が記された書類で、日本国内であれば、居住している(最終の住民登録をしていた)都道府県の警察本部が申請窓口となります。
国外に居住いる場合は、日本大使館や日本領事館で取得可能とのことです。
私はすでに日本の住民登録を抜いているし、日本への一時帰国の予定もないので、さっそくセブのケッペルビルに入っている日本領事館に犯罪経歴証明書を取得しに行ってきました。
日本領事館の受付に行き、SRRV(リタイアメントビザ)を取得するため、という理由を添えれば、必要書類を記入して提出するだけ・・・ではダメで、現地警察で指紋・掌紋証明を作成せねばならないとのこと。
セブの警察・・・どこの警察署でもいいのかと言えば、そうではなく、指紋証明を取るためのスタンプがあるのは、限られているとのこと。
一番最寄は、セブポリスのヘッドクオーターでもなく、SMモールのそば(といっても結構距離はあるが)のWHITE GOLDクラブの敷地内にあるアネックスビルの1Fらしい。
ちなみに、WHITE GOLDクラブの敷地内にあるアネックスビルと伝えても、セブのタクシーの運転手は、まったくわかってもらえませんでした。
仕事の合間に行ったため、写真を撮り忘れてしまいました・・・
WHITE GOLDクラブの敷地内にあるアネックスビルの1Fは、運転免許証の臨時?発行事務所のような感じで、たくさんの人であふれていました。
これにならばなきゃいけないのか・・・と思いながらも、ドンのようなおば様に話しかけ事情を話すと、署長のところに連れて行ってもらえました。
そうすると、署員に命じ、トランペットが入っているかのような箱を持ってこさせました。
その署員についてこいと命じられ、別室にいくと、おもむろにその箱を開けました。
その箱は、指紋採取用スタンプでした。小学生のときにやった版画のように、墨を練り、ローラーで引き伸ばし、準備が完了。
力を抜け、と言われ、手首をぶらぶらさせて、両手の全ての指、てのひらまですべてを真っ黒にされて指紋採取が完了しました。
なお、手のひらにはべったりと墨がつくのですが、拭くものは一切用意してもらえないので、今後行かれる方は気を付けてください・・・
再び、署長の部屋に連れて行かれ、指紋登録係員にてPCへの登録?と、受付印を押してもらい、コピーを一通提出したら完了となりました。
さて、ふたたびケッペルへ、と思ったら時すでに遅し。
受付時間を越えていました。
翌日再びケッペルの日本領事館へ行き、手続き完了。
なお、料金です。
・警察証明書発行手数料:無料
・公印証明書:1,950ペソ
取得までは、およそ2か月かかるとのことです・・・
まだまだ先は長い。
リタイアメントビザ・フィリピン永住権を取得するぞ①
フィリピンは、リタイアメントビザ(永住権)が比較的簡単に取得することができます。
しかも、年齢も35歳以上から取得可能です。
せっかく35歳を越えているんだから、ということでリタイアメントビザを取得してみようと思います。
リタイアメントビザとは・・・
フィリピンのリタイアメントビザは、正式名称を「Special Resident Retiree's VISA」といい、SRRVや、PRA(フィリピン退職庁)永住権と呼ばれたりもします。
SRRVにはスマイルコースとクラシックコースの2つのコースがあり、ともに35歳以上で申請が可能です。
スマイルコースは、預託金2万米ドルが必要で、この預託金は投資目的にも転換することができません。
クラシックコースでは、5万米ドル以上の預託金をした場合、この預託金を投資に転換することが可能となります。
どちらも預金扱いとなりますので、当然利息が付きます。
メリットとしては、配偶者と21歳までの子どもの2名、自分も含め計3名まで追加預託金無しでビザを取得することができます。年会費は360米ドルのみです。
家族を観光ビザで延長申請したり、9Gビザを取得することを考えるとランニング費用は非常に安いです。
また、日本円でしか資産を持っていないような人であれば、資産の分散にも有効と言えます。
フィリピンで働くにあたっても有利です。
AEPと呼ばれる外国人労働許可証さえ取ってしまえば働くことが可能です。
9Gビザ、PEZAビザでは、日本人に発給されるビザの数量も限られるので、枠を確保する意味でもSRRVの取得はメリットがあります。
また、永住権となるため、片道航空券で入国することも可能です。
9Gビザでは必要なRe-Entry Permit(リエントリーパーミット)や捨てチケットなどの無駄なコストもカットできます。
しかし、さすがフィリピン。
取得までの時間的な道のりは長いようです。
次回は具体的な申請に移っていきます。
オンライン英会話の失敗談5つ
セブに赴任してくる前に、オンライン英会話を受講していました。
米国公認会計士を目指している最中に、英文読解力は身に着けていましたが、英会話はやっぱり苦手。どのように勉強すべきかもわからず、いつも避けてきた分野でもありました。
海外に出るのであればやっぱり英会話は必須。仕事をしながらなので時間の制約もあるので通いのは難しい。そしたらスカイプを使ったオンライン英会話かな、ということでたどり着きました。
オンライン英会話を受けている中で、失敗したなぁというものをピックアップしてみました。ぜひ参考にしてよりよい英会話ライフを送ってください。
ちなみに受講していたのは大手のレアジョブさんとラングリッチさんでした。
ちなみにラングリッチさんはセブにあります。
1.受講するだけで満足してしまっていた。
英会話に慣れていないと、英語を聞いて、話す時間は大変。外国人と話すこと自体に緊張していたこともありますが、たったの25分でめっちゃ疲れていました。
ただし、やった感は満載、勉強した~という気持ちにはなれます。しかし、たった25分。そのうち自分が話している時間なんてごくわずか。
毎日積み重ねていっても大した時間になりません。
また、講師側も気を使って、ゆっくりわかりやすく話してくれます。受講するだけでは絶対ダメです。予習復習がホントに大切。
2.受け身になってしまった。
とくにレアジョブさん受講のときに感じていたことですが、特段教材が用意されているわけではありません。自分自身で話したいことやテーマを作って受講できる自由度があるのですが、受け身となってしまうと、とりあえず用意されている教材に沿って毎日25分が過ぎてしまいます。
自分が何を身に着けたいのかをしっかり意識して、1回1回に目標を持って受講しよう。
3.講師在宅型はおススメしません。
オンライン英会話には、「講師在宅型」か、「講師出勤型」の2種類があります(あるはずです)※勝手に名づけてます。
講師在宅型は、講師の家が相手です。そうなると、回線の質が問題になります。また出勤していない分、当日キャンセルの可能性も増えます。
フィリピンは、まだまだインフラが整っておらず、インターネット回線が遅いです。また雨の日には回線が安定しないなど安定性にも欠きます。
講師出勤型であれば、コールセンターのような専用設備のあるところ(ブース)に講師が出勤してきて応対します。回線は業務用で安定性は個人宅の何倍も良いです。また、複数のキャリアと契約しているところも多いのでもし回線が不安定になってもキャリアを切り替えることで安定性が向上します。
ブース内には管理者もいるので、時間も守られます。
こういう理由から在宅型を採用しているオンライン英会話はおススメしません。
4.モチベーションが保てなかった。
フィリピンへの赴任が決まっていましたが、英会話そのものには点数もないし、成長感もあまりありません。だからなかなかモチベーションが保てませんでした。
ゴールを小分けにして、少しずつ達成させていくのがモチベーションを維持するコツだと思いますが、オンライン英会話ではなかなかうまくできなった。また、こちら側がしっかり準備して、PCの前で待ち構えていても、直前にキャンセルが入ったりなんてこともあって、やる気をそがれたことがありました。
5.目標設定をしていなかった。
なかなかやっている人は少ないと思いますが、目標設定は必須です。先のモチベーション維持のためにもです。自分はスカイプ英会話にお金を払って何ができるようになりたいのか。わずかな学習時間で得られるものなんて限られます。
目標設定を怠ると、自分のスキルの現在地点見えないし、どこまで伸びたかも把握できない、結局挫折につながることになる。悪循環の根源だと思っています。
この25分を通じての目標はなにか、今月の目標はどこまでか?そして半年後には何ができるようになっているのか、これを明確にすることが非常に重要だ。
結局5番目の目標設定が最も重要だと気づいて、最後の一か月ぐらいを追い込みました。できるようになったことは少なかったかもしれないけど、セブに渡航する最後の1か月ぐらいが一番充実していたように思います。
フィリピン英語留学を成功させる7のコツ
フィリピン、とくにセブでは英語留学が大流行りです。
期間の長短はあれ年間延べ4万人も日本から留学しに来ているとのことです。
日本人の英語学習熱はすごいですね。
なかには会社を辞めてきている人たちもいるようです。
英語を身に着けたら人生が変わる、と本気で信じているんでしょうね。変わるも変わらないも本人次第でしょうけど。
これまで英語を結構勉強してきたと思っているので、その経験も踏まえつつフィリピン英語留学を成功させるコツをまとめてみたいと思います。
1.英語留学前に英単語・英文法はしっかり身に着けておく。
留学してから、英単語を覚えていたり、英文法を勉強するのはもったいないです。日本でできることは日本でやっておく、これが第一の鉄則だと思います。
英単語と英文法の勉強方法は杉村太郎さんの本がおススメですのでリンクを張っておきます。
新TOEIC(R)テスト900点 新TOEFL(R)テスト100点への王道
- 作者: 杉村太郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/06/27
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ちなみにTOEICは日本で勉強するのはいいけど留学で勉強するのはもったいない。あくまで留学はアウトプットを重視したほうがいいと思います。
2.留学前に次の図書を参考に150の基本例文をスラスラ言えるようになっておく。
英単語と英文法を頭に叩き込んだら、次は基本例文の丸暗記です。たった150文でOKなので、その日本語が出てきたら、0.1秒程度で反応できるようにしておく。
まず最初の50例文は、下記。これを本の表題通り死ぬ気で覚える。
- 作者: パクサム,Park Sam,青柳優子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/06/19
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この例文を身に着けたのちに、次の100例文にトライ。
英単語と英文法を身に着け、この2冊、合計たった150の文章を覚えるだけで、英語の表現力がかなり広がります。言いたいこと、書きたいことが自分の知っている範囲で表現できるようになります。私自身はこれらの文章をカードにして、何度も何度も繰り返しました。
さらに言えば、次の本もおススメなので訓練しておくこと。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
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英語学習者には人気の本。これでスピーディに言いたいことを言えるようにしておこう。
英語留学を成功させるコツは、日本でどこまで準備できているかも非常に重要だと思う。
3.(留学中)日本人とつるまない、と誓う。
英語留学やワーキングホリデーから帰ってきた人でも英語がまったく話せない人は多いです。おそらく、渡航中に日本人とつるむ、という一番やってはいけないことをやってしまったんだと思います。
セブの英語留学では、ほぼ英語学校が用意した寮に住むことになると思います。そこは当然ながら日本人ばかりです。英語の授業がない時間は、まったく日本と変わらない環境と言ってもいいぐらいです。友達を作る、ということを否定するわけではありませんが、せっかくの短い留学のときぐらい日本語を断ち切る覚悟は必要です。
英語のレッスンのある時間だけ英語に触れ、残り時間はすべて日本語。週末は日本人とビーチに、そして日本食レストランへ。これではもったいない!
4.留学中のゴールを設定する。そしてそれを実現するプランを考えておく。
意外と忘れがちなのがゴール設定。たとえば留学中の10週間でなにができるようになれば合格かを決めておく。留学に半年費やしたところで英語がネイティブになんかなれません。短い期間で、背伸びして到達できるレベルをしっかりと設定しておく。
いろんな人と英語の話をしてきたけど、英語のゴール設定を間違っている人があまりに多いように思う。ゴール設定できていない人ほど、めちゃくちゃ目標が高い。ネイティブになりたい…おそらく英語を勉強してこなかった人だからそんなこと言っちゃうんだと思いますが。
・留学中に道案内、電話対応、レストランの注文をマスターする。
・留学中の10週間で、身の回りのこと、見たものなど状況説明を5分間途切れずにできるようになる。
・自分自身の関する10コのトピックに関して、それぞれ1分間、計10分はスピーチできるようになる。
などなど具体的な数字を作ってしっかりそれをクリアできるようにするのがいいと思います。
5.毎日振り返って英語で日記をつける。英語ツイートもおススメ。
英語の学習って復習がとっても大切。まずはその日なにをして、なにを学んだかを口に出してみる。もちろん英語で。そしてそれを文字にして書き記しておく。
翌朝はそのノートをみることからスタートする。昨日はこんなことを学んだって思い出す。そして覚えたことを必ず翌日使ってやる、という気持ちで英語レッスンを受ける。せっかく覚えた表現も使わなければ、すぐに忘れてしまいます。
週末にはそのノートをしっかり復習。ちゃんと声に出す。一週間を振り返って、スピーチできるようにする。そして誰か(先生)に聞いてもらおう。
6.英語レッスンの主導権を握る。
どうしても英語のレッスンって受け身になりがち。学校や先生が用意してくれたカリキュラムに乗っかって、日々流される感じで。オンライン英会話でも同じ。
自分が身に着ける英語はどんなものなのか、そして何ができるようになりたいのか。
それを考えるだけでも英語レッスンに深さが生まれます。1時間1時間の英語レッスンをどこまで濃密にできるか、毎日だと疲れちゃうと思うけど、せっかくお金を払ったんだったらそこまでしなきゃ。
7.留学中にやるべきことをリスト化し、すべてやり遂げる。
日本人とつるまないためにも、しっかり計画を立てておくことがおススメ。
やりたいこと、やるべきことをしっかり見極めリスト化しておく。最重要で必ずやるものからABCとプライオリティをつけておくこともお忘れなく。
せっかく海外に来たんだから、文化も味わったほうがいいと思うし、そのためには週末に現地の先生に案内してもらいたい。日本人だけでは行けないようなところに連れて行ってもらおう。
3か月だと12週。半年でも24週。きっとあっという間です。明日から、来週からではもったいないです。計画の修正はありですが、日本でなにをするべきかをしっかり考えておくことが非常に重要だと思います。
まとめてみると、英語留学は渡航する前が非常に重要。
留学前に身に着けたことをアウトプットとして実践する、ということが成功につながるんじゃないかな。
セブに住んでると英語留学生をよく見かけますが、やっぱり日本人同志でつるんでいる人達が大半です。せめて他国の留学生とつるめば自然と英語で会話することになると思います。せっかく海外に来たんだから異国の人と触れ合わなきゃ、って思います。
前回と今回と、フィリピンの税務関係とはまったく関係のないことを書いてしまいました。
Mabuhay!
フィリピン・セブに1年住んで感じた9つのこと
フィリピン・セブに住んで1年が過ぎました。
海外で働きながら生活するのは初めての経験で、楽しいことも、うまくいかないことも、腹立たしいこともたくさんありました。日々の生活はとっても楽しいけど、仕事面は結構苦労が絶えない1年間でした。
また、この1年で為替が大変動し日本円の価値の低下をひしひしと感じています。日本円で1,000円で買えていたものが、1,200~1,300円出さなきゃ買えなくなりました。
円ベースの預貯金でいったら、せっかく貯めた1,000万円が800万円に価値が下がった計算なので恐ろしい。
さて、1年間フィリピンで生活してみて感じてみたことを記したいと思います。
1.マニラは大都会。セブも都会。治安はそんなに悪くない。
フィリピンに赴任する前って、フィリピンの印象、とくにマニラの印象はとても悪かった。とにかく治安が悪いイメージ。スラム街も多く、気を抜いたらすぐにモノを盗まれてしまったり、ぼったくられたり。
マニラに何度か行き、現在セブに住んでいますが、確かに危険がないわけではない、だけど概ね安全だ、というのが印象です。
街にはストリートチルドレンが徘徊していたり、危険な通りがあったりはしますが、そこさえ気を付けていれば危険な目にあうことは少ないと思います。
夜に一人歩きなどもしていますが私自身この一年なにも被害はありませんでした。ただ、周りではiPhoneを盗まれたやひったくりにあった、なんて人もいますので十分に気を付ける必要はあります。とくに数か月滞在して慣れてきた頃が一番危険だ、というのが多くの人が口にする言葉。
2.季節が移ろわないのはとってもさみしい。
フィリピンは一年中夏です。といっても、3月から5月はVery Summerと言って、とくに暑い夏の季節があるし、6月から12月は雨期なので結構雨が降ります。
年中半袖で過ごせることは快適ですが、新しい洋服を買おうという購買意欲が湧きません。日本のように冬はコートを着て、次の夏は、おしゃれなTシャツを買って、スニーカーを新調して、なんてのがありません(僕だけかもしれませんが)
また、食が単調です。日本だったら、春に菜の花、タケノコ、夏になったらスイカを食べてそうめん、冷やし中華、うなぎもおいしい。つぎは食欲の秋。サンマはおいしいし、栗ごはんもおいしい。冬は鍋。おせち料理、お雑煮もおいしい。
ずっと夏の国は、食材が単調。年中変わらない。
食生活や衣服の楽しみが少ないのは長年日本で暮らしてきた身にはさみしいです。
3.活気はあるがやる気がない。スピード感はまったくない。
この国の平均年齢は現在23歳。カトリックの国でどんどん子どもも生まれているから若い子がめっちゃ多い。だから活気がすごい。日本の平均年齢は45歳で、少子化ですから比べてしまうと、日本は全体的に年老いて疲れているイメージです。
ただ、てきぱき感がまったくない、とにかくやる気が感じられない。車を運転するときだけ人が変わったように、飛ばしまくるけど、それ以外はのんびり。長蛇の列も気にならないみたい。
4.Facebook大好き。そして自分大好き。
フィリピン人ってFacebookが大好き。そしてどんどん友達申請してくる。誰だ?顔合わせただけだろって人まで申請が絶えない。
そして自分が大好き。かなりの確率で自分の顔をスマホの待ち受けにしているし、いたる所で自分なりのポーズをとって写真を撮っている。そしてその写真をカバー写真としてFacebookにまた投稿。
5.お給料は月に2回に分けられて、半月でキレイに使い切る。潔い!
フィリピンでは(フィリピン人には)給料を月に2回に分けて支払うことが決められています。この制度って、フィリピン政府が自国民のことを良く理解しているからかもしれません。フィリピン人の多くは、貯金するという概念がありません。あればあるだけ使ってしまう。多くの会社で15日と末日に給料支払いが設定されていますが、毎月10日過ぎ、そして月末の数日前にはお財布の中身は空っぽになっているようです。
この感覚って、おそらく常夏の国特有のものだと思います。
日本には冬があるので、毎年冬を乗り切るために、食糧を保存する必要がありました。春から秋に収穫できたものを、冬を越えるために保存食にして、蓄えたものを少しずつ大切に使う。こういう感覚が日本人の根幹にはあるのだと思います。しかし常夏のフィリピンでは、年中ヤシの実があり、バナナがあり、その他トロピカルフルーツが取れます。寒さで凍えることもなければ、食べ物に困ることもない、そんな感覚が根付いているため、貯金をしたり蓄えたりという考えがないのだと思います。
6.フィリピンに住んでるだけでは英語は話せるようにはならない。
日本人や韓国人など英語留学が非常に盛んです。日本人だけでも年間4万人が英語留学に訪れるようなりました。期間は2週間から半年の人が多いようです。スパルタを売りに1日12時間も勉強させるところもあるとか。でも、多くの日系の学校は、常夏のセブを楽しみながら勉強してください、という緩い学校のようです。休憩時間は日本人と話し、週末も日本人と一緒。せっかくの留学の期間なのに国際交流まるで無し、という人も多いようです。たった数週間しかないのにもったいない。
英語のレベルは使った時間に比例すると思います。英語留学だけでは英語を話せるようになりません。自分への戒めも込めて。
7.フィリピンでコンドミニアム購入はあんまりおススメできないかなぁ。
フィリピンはコンドミニアムの建設ラッシュ。いたるところでコンドミニアムが建てられています。そのいずれもが即日完売に近いらしいので驚きです。日本人はほとんど現物を見ずに買っちゃうらしいです。しかも契約書もほとんど確認もしないで。
高級コンドミニアムと言われているところほど、夜は真っ暗。電気がついていません。誰も住んでいないんです。部屋自体は完売しているのですが、住む人、住める人がいないんです。フィリピン人の給料は、10,000ペソから30,000ペソぐらい。高級コンドミニアムといえば、月の賃料が35,000ペソから100,000ペソぐらい。一般のフィリピン人には到底住めません。こんなに払えるのは、日本を含めた外国の駐在員や企業経営者、お金持ちのフィリピン人ぐらい。この層ってなかなかいません。現地採用の日本人だと払えても2万ペソ以下になってしまうと思います。
一括払いで眠っているお金を投資して、値上がり益を狙うというのであればいいですが、分割払いで金利も払いながら家賃収入を期待するというのは難しいです。
また、最近の円安でまずい状況になっている人も多いかも。こちらでは手付金として、販売価格の2割を払い、引き渡し時に残りの8割を支払うのが一般的。
たとえば1年前、100万ペソの物件を買った人の場合。
まず手付金として20万ペソ。1年前のレートだと、1ペソ=2.2円。日本円にして44万円。残金は、80万ペソ。当時のレートだと、176万円で済んだのに、円安の影響で216万円(1ペソ=2.7円)なんと40万円も支払いが増えた計算になります。高い物件を購入した人ほどこの円安の悪影響を受けているんですね。大変。まぁそれ以上に値上がりすれば大丈夫なんですけどね。
8.リタイアメントビザはとってもいい制度。
フィリピンの永住権は35歳であれば比較的簡単に取れます。本人以外にも配偶者と扶養1人までが格安と言っていいほど安く取得できます。アメリカドルで2万ドルを預入れさえすればいいので、損することもありません。もちろんワークパーミットさえ取れば働くこともできます。
手続きは若干面倒だけど、日本以外にいつでも、いつまででも住むことができる権利を持てるというのは魅力。日本ってどうなちゃうかわかりませんからね。
詳しくは日本語でもホームページが開設されていますので下記をご参照ください。
9.資産は少なくても分割して持つべし。
先にも書きましたがこの一年で為替が大きく変動しました。円安です。
日本に住んでいるだけではなかなか気づきませんが、日本円だけで資産を持っていることはリスクです。自分が蓄えてきたものが、外から見ると大きく価値を下げていることもあるので。また、このままの財政赤字を日本が放置すればハイパーインフレだって起こらないとも限りません。そうなってからでは遅いです。
日本円だけではなく、アメリカドル、そしてその他の国の通貨、せめて3か国ぐらいに銀行口座を開設し、資産を分けることが必要だと思います。若くてまだまだ資産がない時期でもしっかり今後を考えて資産を分けていくようにするだけで世の中の見え方も変わってくるように思います。
なんてことを感じた1年間でした。
今年はブログの題名も変えて更新していこうと思います。
Mabuhay!