フィリピン・セブ財務会計研究所(旧:目指せ!米国公認会計士(U.S.CPA))

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フィリピン・セブに1年住んで感じた9つのこと

フィリピン・セブに住んで1年が過ぎました。

海外で働きながら生活するのは初めての経験で、楽しいことも、うまくいかないことも、腹立たしいこともたくさんありました。日々の生活はとっても楽しいけど、仕事面は結構苦労が絶えない1年間でした。

また、この1年で為替が大変動し日本円の価値の低下をひしひしと感じています。日本円で1,000円で買えていたものが、1,200~1,300円出さなきゃ買えなくなりました。

円ベースの預貯金でいったら、せっかく貯めた1,000万円が800万円に価値が下がった計算なので恐ろしい。

さて、1年間フィリピンで生活してみて感じてみたことを記したいと思います。

 

1.マニラは大都会。セブも都会。治安はそんなに悪くない。

フィリピンに赴任する前って、フィリピンの印象、とくにマニラの印象はとても悪かった。とにかく治安が悪いイメージ。スラム街も多く、気を抜いたらすぐにモノを盗まれてしまったり、ぼったくられたり。

マニラに何度か行き、現在セブに住んでいますが、確かに危険がないわけではない、だけど概ね安全だ、というのが印象です。

街にはストリートチルドレンが徘徊していたり、危険な通りがあったりはしますが、そこさえ気を付けていれば危険な目にあうことは少ないと思います。

夜に一人歩きなどもしていますが私自身この一年なにも被害はありませんでした。ただ、周りではiPhoneを盗まれたやひったくりにあった、なんて人もいますので十分に気を付ける必要はあります。とくに数か月滞在して慣れてきた頃が一番危険だ、というのが多くの人が口にする言葉。

 

2.季節が移ろわないのはとってもさみしい。

フィリピンは一年中夏です。といっても、3月から5月はVery Summerと言って、とくに暑い夏の季節があるし、6月から12月は雨期なので結構雨が降ります。

年中半袖で過ごせることは快適ですが、新しい洋服を買おうという購買意欲が湧きません。日本のように冬はコートを着て、次の夏は、おしゃれなTシャツを買って、スニーカーを新調して、なんてのがありません(僕だけかもしれませんが)

また、食が単調です。日本だったら、春に菜の花、タケノコ、夏になったらスイカを食べてそうめん、冷やし中華、うなぎもおいしい。つぎは食欲の秋。サンマはおいしいし、栗ごはんもおいしい。冬は鍋。おせち料理、お雑煮もおいしい。

ずっと夏の国は、食材が単調。年中変わらない。

食生活や衣服の楽しみが少ないのは長年日本で暮らしてきた身にはさみしいです。

 

3.活気はあるがやる気がない。スピード感はまったくない。

この国の平均年齢は現在23歳。カトリックの国でどんどん子どもも生まれているから若い子がめっちゃ多い。だから活気がすごい。日本の平均年齢は45歳で、少子化ですから比べてしまうと、日本は全体的に年老いて疲れているイメージです。

ただ、てきぱき感がまったくない、とにかくやる気が感じられない。車を運転するときだけ人が変わったように、飛ばしまくるけど、それ以外はのんびり。長蛇の列も気にならないみたい。

 

 4.Facebook大好き。そして自分大好き。

フィリピン人ってFacebookが大好き。そしてどんどん友達申請してくる。誰だ?顔合わせただけだろって人まで申請が絶えない。

そして自分が大好き。かなりの確率で自分の顔をスマホの待ち受けにしているし、いたる所で自分なりのポーズをとって写真を撮っている。そしてその写真をカバー写真としてFacebookにまた投稿。

 

 5.お給料は月に2回に分けられて、半月でキレイに使い切る。潔い!

フィリピンでは(フィリピン人には)給料を月に2回に分けて支払うことが決められています。この制度って、フィリピン政府が自国民のことを良く理解しているからかもしれません。フィリピン人の多くは、貯金するという概念がありません。あればあるだけ使ってしまう。多くの会社で15日と末日に給料支払いが設定されていますが、毎月10日過ぎ、そして月末の数日前にはお財布の中身は空っぽになっているようです。

この感覚って、おそらく常夏の国特有のものだと思います。

日本には冬があるので、毎年冬を乗り切るために、食糧を保存する必要がありました。春から秋に収穫できたものを、冬を越えるために保存食にして、蓄えたものを少しずつ大切に使う。こういう感覚が日本人の根幹にはあるのだと思います。しかし常夏のフィリピンでは、年中ヤシの実があり、バナナがあり、その他トロピカルフルーツが取れます。寒さで凍えることもなければ、食べ物に困ることもない、そんな感覚が根付いているため、貯金をしたり蓄えたりという考えがないのだと思います。

 

6.フィリピンに住んでるだけでは英語は話せるようにはならない。

日本人や韓国人など英語留学が非常に盛んです。日本人だけでも年間4万人が英語留学に訪れるようなりました。期間は2週間から半年の人が多いようです。スパルタを売りに1日12時間も勉強させるところもあるとか。でも、多くの日系の学校は、常夏のセブを楽しみながら勉強してください、という緩い学校のようです。休憩時間は日本人と話し、週末も日本人と一緒。せっかくの留学の期間なのに国際交流まるで無し、という人も多いようです。たった数週間しかないのにもったいない。

英語のレベルは使った時間に比例すると思います。英語留学だけでは英語を話せるようになりません。自分への戒めも込めて。

 

7.フィリピンでコンドミニアム購入はあんまりおススメできないかなぁ。

フィリピンはコンドミニアムの建設ラッシュ。いたるところでコンドミニアムが建てられています。そのいずれもが即日完売に近いらしいので驚きです。日本人はほとんど現物を見ずに買っちゃうらしいです。しかも契約書もほとんど確認もしないで。

高級コンドミニアムと言われているところほど、夜は真っ暗。電気がついていません。誰も住んでいないんです。部屋自体は完売しているのですが、住む人、住める人がいないんです。フィリピン人の給料は、10,000ペソから30,000ペソぐらい。高級コンドミニアムといえば、月の賃料が35,000ペソから100,000ペソぐらい。一般のフィリピン人には到底住めません。こんなに払えるのは、日本を含めた外国の駐在員や企業経営者、お金持ちのフィリピン人ぐらい。この層ってなかなかいません。現地採用の日本人だと払えても2万ペソ以下になってしまうと思います。

一括払いで眠っているお金を投資して、値上がり益を狙うというのであればいいですが、分割払いで金利も払いながら家賃収入を期待するというのは難しいです。

また、最近の円安でまずい状況になっている人も多いかも。こちらでは手付金として、販売価格の2割を払い、引き渡し時に残りの8割を支払うのが一般的。

たとえば1年前、100万ペソの物件を買った人の場合。

まず手付金として20万ペソ。1年前のレートだと、1ペソ=2.2円。日本円にして44万円。残金は、80万ペソ。当時のレートだと、176万円で済んだのに、円安の影響で216万円(1ペソ=2.7円)なんと40万円も支払いが増えた計算になります。高い物件を購入した人ほどこの円安の悪影響を受けているんですね。大変。まぁそれ以上に値上がりすれば大丈夫なんですけどね。

 

8.リタイアメントビザはとってもいい制度。

 フィリピンの永住権は35歳であれば比較的簡単に取れます。本人以外にも配偶者と扶養1人までが格安と言っていいほど安く取得できます。アメリカドルで2万ドルを預入れさえすればいいので、損することもありません。もちろんワークパーミットさえ取れば働くこともできます。

手続きは若干面倒だけど、日本以外にいつでも、いつまででも住むことができる権利を持てるというのは魅力。日本ってどうなちゃうかわかりませんからね。

詳しくは日本語でもホームページが開設されていますので下記をご参照ください。

フィリピン退職庁ホームページ(日本語)

 

9.資産は少なくても分割して持つべし。

先にも書きましたがこの一年で為替が大きく変動しました。円安です。

日本に住んでいるだけではなかなか気づきませんが、日本円だけで資産を持っていることはリスクです。自分が蓄えてきたものが、外から見ると大きく価値を下げていることもあるので。また、このままの財政赤字を日本が放置すればハイパーインフレだって起こらないとも限りません。そうなってからでは遅いです。

日本円だけではなく、アメリカドル、そしてその他の国の通貨、せめて3か国ぐらいに銀行口座を開設し、資産を分けることが必要だと思います。若くてまだまだ資産がない時期でもしっかり今後を考えて資産を分けていくようにするだけで世の中の見え方も変わってくるように思います。

 

なんてことを感じた1年間でした。

今年はブログの題名も変えて更新していこうと思います。

Mabuhay!