フィリピン・セブ財務会計研究所(旧:目指せ!米国公認会計士(U.S.CPA))

フィリピン・セブで財務会計・税務サービスを構築中。旧・米国公認会計士(U.S.CPA)資格取得を目指す人を応援するためのブログです。資格取得後の話を書いていきます。読者登録お願いします!

英語力向上に関して取り組んだこと

米国公認会計士U.S.CPAのテストは、当然すべて英語。

英語力が高ければ高いほど有利なのは言うまでもない。
が、ネイティブばりの英語力が必要かと問われるとそうでもない。
私自身英語力は高くない。

普段仕事では一切英語を使うこともないし、英語を話す機会なんて、外国人に道を聞かれるときぐらい。

英語力向上に関して取り組んだことは次の通り。

  1. TOEICの文法問題集
  2. TOEIC800点を目指すレベルの単語集
  3. 瞬間英作文
1と2に関してはCPAを目指すために取り組んだわけではないが、英文を苦労なく読むためには最低限押さえておきたい知識だ。
英文法は基本を押さえて、英文法問題集を1000問ぐらいを反射神経で解けるようになると、英文の推察が出来るようになる。また、速読が出来るようになる前提も英文法が出来るかどうかがキーになると思う。
次に単語力。単語力は出来る限り高めたほうがいい。確かにある程度は推察が出来るが、単語の意味を知らないことで問題が解けないのは悔しい。
単語はちまちま覚えるのではなく、一定期間に一気に覚えるほうがいい。いちいち辞書を引きながら英文を読んでいくのは非効率。とりあえず出題の9割程度の単語は調べずとも意味が分かるようにするのが目標だ。
それでも知らない単語に出会った場合には、辞書で調べて単語カードに記載して覚えてしまっていた。
ここまでやると、テスト本番でも知らない単語に出くわすことはほとんどなかった。稀にあっても、読み飛ばしていいぐらい。
これで読むことに関しては苦労しなくなる。さらに言えば、auditの標準文型を暗記するぐらい音読した。

次に書く技術。
BECで出題されるwritten communicationでは一定量の英文を書けなければならない。
予備校や問題集の解答例では、これでもか、というぐらい立派な文章が記載されている。こんなん書けへんわ、とゲンナリさせられる。
とにかくWCは難しい、と思っていた。
が、あとあと気づくが、英文が書けないのではなく、論点に対して日本語でもスッキリ書けないことが原因だった。
まずは日本語でもいいので論点を語れるようにしておけば、英文を書くのは瞬間英作文に従って平易な英文で確実に分かる表現と単語を利用して書けば必要な点は取れるようになる。

英語力の向上には時間がかかる。
まずやるべきはここらへんか。







米国公認会計士の難易度

米国公認会計士U.S.CPAの難易度は?とよく聞かれる。

日本の公認会計士は合格までに約3000時間勉強が必要なのに対して、米国公認会計士は1500時間ぐらいで済むらしい。
日本の公認会計士よりは簡単に取れるみたいだ。

などなどよく耳にする。

どれも正しいのだと思うが、そもそも違う国の異なる資格試験なので比較するほうがおかしい。

米国公認会計士の試験は、一問一問をとってみると、比較的優しい基本的な問題が多い。
そもそものコンセプトが、目指す人を落としふるいにかけるための試験ではなく、実務者として知っていて当然のことをしっかり網羅出来ているか、資格を与えるに相応しく実務をやっていく準備が出来ているかを確認するためにある。

とくにTask based Simulation の問題は実務的だ。税務申告の個人用フォームを作成したり、決算処理をしたが誤りがあった場合の修正仕訳であったり、減価償却や繰延税金資産・負債を計算したりなど多岐に渡る。
試験当日まで見たこともない問題が出てくることはザラにある。というかそういう見たことがない問題が出てくることが普通だと思ったほうがいい。そんな問題に対して柔軟に対応出来るかが問われている。

実務に耐える知識が問われるため、基本的な問題をスピード勝負で解いていけるかが大切だ。

米国公認会計士の試験の難易度は?問われると、一問一問は簡単に見えるのでとっつきやすいけど、総じてみると容易じゃないよ、と答えるようにしている。


合格の証

全科目に合格すると、次の写真の書面が送られてきます。

f:id:shinoharaksuke:20130514224608j:plain

Congratulations! You have now passed all four sections of the AICPA Uniform CPA Examination. 

おめでとう!君はCPA試験に全部合格したよ!

っていう書面が送られてきます。

この添付の書類に必要事項を添えて提出すれば、晴れて米国公認会計士と名乗ることができるようになります。


勉強を続けるために一番必要なこと

米国公認会計士USCPAのテストも、ほかの資格試験も同じだが、合格までには苦しい時期を乗り越える必要がある。

勉強を続ける上で一番大切なことは、その勉強が好きかどうかだ。
確かに、将来を描いて勉強そのものは嫌いでもガムシャラに頑張り続けることが出来る人もいる。しかし、それはとてつもなく意思の強い人ぐらいで、社会人で仕事を持ちながら受験勉強している人には当てはまらないのではないか。

仕事で疲れて夜中に帰ってきても教科書を開かなければならない。
朝眠くても、起きて勉強しなければならない。みんなが休んだり遊んだりしている時間に勉強しなければならない。
勉強しなければならない、という気持ちをある程度持つことは必要かもしれないが、長期間自分を辛いことに縛り付けることは現実的ではない。辛さに負けてココロが折れてしまう。

好きであることが必須。
好きだからのめり込むことができる。
好きだから工夫をできる。
好きだから時間を費やせる。
辛さは感じない、そして頑張ってるという感覚も薄い。

米国公認会計士の試験では、一定の範囲の深い知識が求められる。
しかし、予備校では、広く浅く、合格点を取れる勉強を心掛けなさい、と言われる。

確かに広く浅くで合格点が取れるのが理想。でも、絶対評価ではなく、相対評価される試験なので、合格点を取る勉強と言ってもギリギリだと運まかせになってしまう。
僕の知る限り、合格点の1〜2点不足で落ちた人は多い。合格点を超えるためには、分厚い壁を突破しなければならない。
その分厚い壁の突破には、基本的なことを身につけた上で、相応の深い知識が求められる。
相応の深い知識とは、与えられるある状況下において、いくつかの視点からその状況を把握するための知識を言う。

この領域にまでこないと合格は難しい。
そのためにも好きであることが必要だと考える。

もし、好きじゃないことに気づいたら?
いまからでも遅くないので、勉強をやめて別の道を進むほうがいいと思う。


Expire の恐怖

米国公認会計士U.S.CPAのテストには科目合格制度が設けられている。

合格した月の終わりから起算して18ヶ月が合格の賞味期限。
18ヶ月以内にすべての科目で合格しなければ、合格は取り消され再度受験しなければならなくなる。

18ヶ月もあると、残り3科目を合格するのには十分な時間と感じる人も多いかもしれないが、勉強時間が思いの外かけられない社会人にとっては短い。

土日中心の勉強の組み立てだと、一ヶ月は10日しか十分な勉強ができない。確かに平日も勉強すると言っても2時間が限界だ。
この程度では一科目を合格レベルに引き上げるのに2〜3ヶ月を要してしまう。
合格賞味期限内に合格するとなると、ギリギリだ。最後のテストは、不合格だと、初めに受かった科目が復活してしまう。

これが落ちたら、一つ復活してしまう、というのはすごいプレッシャーだ。
前回の合格から18ヶ月も経っていると、勉強していたことをかなり忘れてしまっている。
また、試験範囲の変更や法律の変更など、以前は正しかったが、今は正しくないということもありうる。
つまりは 勉強をし直さなければならないということであり、前回は合格出来たが、再度合格するとは限らないのである。

どの科目も一発で合格というのは理想だが、二度三度と落ちてしまうこともザラにある。
これが受かったら終わりだー、と臨んで合格発表を待っていて、不合格のショックと一科目復活するショックはハンパない。

計画的に勉強して、なるだけ一発で合格してくださいねー





合格までに必要な勉強時間

米国公認会計士U.S.CPAに合格するまでに必要な時間はどれぐらいか?

私の場合は、2000時間弱だったと思います。スタート時点の英語力や会計知識によって差はあると思いますが、合格までにはプロフェッショナルになるのに必要な時間があって、それを分散して勉強するか集中してするかの違いだと思う。米国公認会計士の勉強を始める前に、日本の会計士の勉強をしていた人はその時間をトータルすると、みんなあまり変わらない時間が必要なんだと思う。
いままであまり勉強をしてこなかった人は、私よりも多くの時間が必要かもしれないし、いままでにたくさんの勉強時間を積み上げてきた人は、より少ない時間で合格できると思う。

勉強時間が2000時間として、自分の時給が5000円とすると、1千万円分の投資をしていることになります。

勉強を始める前には、予備校の費用云々よりも、勉強時間に費やさなければならないコストを考慮に入れて、投資対効果を検討したほうがいい。また、勉強時間の確保のために放棄しなければならないことも多々あることは覚悟する必要がある。

ただ、資格が欲しいというだけでは費用対効果は合わない。自分のライフプランをしっかり考えて勉強に励んでもらいたい。


模擬テストの活用方法

各予備校では模擬テストが催されていると思います。

今日はその模擬テストの活用方法について。

 

模擬テストの利用目的は、時間配分、そして休憩時間をどこで挟むかをシミュレーションすること。そして、パソコンの前に座って、試験時間である4時間集中することを体験すること。この2点に尽きる。

 

米国公認会計士U.S.CPAの試験は、科目にもよるが最長4時間の長丁場だ(以前は4時間半のものもあった)

その4時間をパソコンの前に座って、じっと集中し続けなければならない。

これは結構しんどい。分かっていてもしんどい。

ただ、休憩時間はTestletと呼ばれる問題の一区切りの間であれば、適宜入れることができる。複数とってもいい。

この試験では、その休憩をいつ入れるかも、重要な要素となる。

 

FAREとAUDは、試験時間が4時間。

MC(選択問題)のTestletが3つ(1Testlet 30問なので計90問)

TBS(シミュレーション問題)が7問。

 

TBSに入ると休憩が取れないので、MCのどこかで休憩を挟む必要がある。

私は、Testletを2つ、計60問を解いたところで休憩を5分入れるようにしていた。

MCを全部解いてから休憩を挟む人が多いようだが、私の場合は、そこまで集中力が持続できないので、Testletを2つ入れたところが最適だと判断した。

 

米国公認会計士U.S.CPAの試験は、Testletごとの出来具合によって難易度が変わる。

Testlet1で出来が良ければ、Testlet2では難易度が上がる。

自分なりに「出来た!」と思ったときに試験に落ち、「打ちのめされた…」と思った時には合格出来た、ということがあったが、Testletごとの難易度変動が絡んでいる。

休憩時間では、出来不出来をあまり考えないことも大事だ。できるだけ次を考えたほうがいい。

 

RegulationとBECは、試験時間が3時間。

Regulation:

MC(選択問題)のTestletが3つ(1Testlet 24問なので計72問)

TBS(シミュレーション問題)が6問。

BEC

MC(選択問題)のTestletが3つ(1Testlet 24問なので計72問)

WC(記述問題)が3問。

 

Regulationは、計算問題も多く文章が長い問題も多いので、休憩時間はあまり取れない。でも取らないと辛くなるので、同じくTestletが2つ目が終わったときに、トイレに行って顔を洗ってすぐに試験に戻る、ということをしていた。

これで試験時間はギリギリ。

BECでは、MCをすべて終わらせてから休憩を5分取り、WCに備えた。

 

模擬テストでも本番でも、直前はギリギリまで勉強していることが多いので寝不足で迎えることが多かった。

なので、本番中にもかかわらず、眠気が襲ってくるということがたびたびあった。

 

模擬テストでは、4時間の長丁場の集中力、そして時間配分と休憩時間のはさみ方をぜひシミュレーションしてみてください。